Cross Talk by WORK NOT WORK × ayame <br>Simon Taylor & Yu Imaizumi

Cross Talk by WORK NOT WORK × ayame
Simon Taylor & Yu Imaizumi

この夏待望のコラボレーションが実現だ。ロンドン発世界的アート集団TOMATOのメンバーにして『WORK NOT WORK』のクリエイティブ・ディレクター、サイモン・テイラーのラブ・コールに応えて人気アイウェアブランド『ayame』の別注アイテムが登場。その制作秘話を聞くべく、『ayame』よりデザイナーの今泉 悠氏をお招きして各界注目の対談が実現した。

Interview:Makoto Miura (COLAXO)

— お二人が初めて知り合ったのは?

今泉 悠 (以下 I):
僕が記憶している限り、去年の夏前。もう1年くらいですね。共通の知人を介してだったので、最初は仕事ではありませんでした。

サイモン・テイラー (以下 S):
そうだね。ただWORK NOT WORKでいつかアイウェアを作りたいとは思っていたので、知り合えたことはラッキーだったね。

— お互いの存在は既に知っていた?

I:WORK NOT WORKはもちろん、TOMATOも含めてサイモンのことはもちろん知ってましたよ。

S:日本のアイウェアブランドはそのクオリティの高さから興味を持って触れていたし、その流れの中でayameのことは知っていたよ。

— ayameが日本のほかのアイウェアブランドと異なる点は?

S:ディテールに対するこだわりが素晴らしいよね。今回のコラボレーションが始まってからは、当然彼の考え方や仕事の仕方に触れていくことになるし、打ち合わせの度に学ぶことが多かったね。

— サイモンやWORK NOT WORKについての印象は?

I:WORK NOT WORK=サイモンのブランドとは認識していなかったので、最初は驚きました。そして彼自身やブランド知るほどに、サイモンからむしろ自分たちでは気付かないような日本の美しさを教えられ、その美学に共感していったのを覚えています。

— サイモンから見て日本はどんな国?

S:コンテンポラリーなものとモダンなものが交錯しているところが面白いよね。ファッションなのかメガネなのか、その他のどれという点の話ではなく、あらゆることにおけるアプローチや哲学、それに感覚的なことにおいて。

— それはWORK NOT WORKのクリエイションにも生かされている?

S:僕はイギリス人だし、WORK NOT WORKは日本で展開するブランド。それだけでも異なった価値観が融合することで新しいものが生まれているし、発展性を携えた行為だと思っている。

— コラボレーションする予感は初めからあった?

I:出会ってすぐにそのオファーがあったので。ただサイモンのアイデアを具現化できるかどうかは一抹の不安もありました。

S:もちろん一緒にやりたいと思っていたし、実際始まってみたら悠にはたくさんの質問をし続けたね。コラボレーションには新しいなにかを生む期待感が伴うし、その過程においてコミュニケーションはとても大切だから。

— 実際完成までにはどれくらいの時間が?

I:ちょうど1年くらいかかったと思いますよ。

S:忘れちゃうくらい長かったね。次はロンドンで打ち合わせかな?(笑)

— どんな進め方をされたんでしょう?

S:2つの方向性を模索しました。1つは実現性が高いことを念頭に置いたのですぐ形が見えましたが、もう1つはアイデアを優先したのでとても時間がかかり、結果として1型に落ち着きました。ayameのアイテムは元々しっかりした作りなので、それを活かしたかった。

I:サイモンのアイデアを実現することは当然大切ですが、僕としてはアフターケア出来ること、つまり使い続けていただけるアイテムにしたいと考えていました。

— 今回のアイテムについては?

I:サイモンと打ち合わせを重ねつつも、彼が私物でも持っていたものは参考になりましたね。結果、選んだ型はブロータイプでメタルのコンビネーション。ブロータイプは流行っているわけではないですけれど、新しい見せ方を提案できると思いました。オプティカルのみならず、サングラスも用意する予定です。

— イメージソースは?

I:サイモンから送られてきたものは、メガネ以外のプロダクト類。主に生地感を伝えるための例が多かったです。

S:やりたかったのはメタルのラバーコーティング。ただラバーはどうしてもメタルから剥がれてしまう問題があって。

I:だからその素材感を追求するだけでも半年くらいかかりましたね。結果サイモンが求めるマット感を砂打ちと言われる手法で表現しました。

S:実際に砂を吹き付けるやり方なんだけど、悠のおかげでイメージに近い形にすることができたね。

I:正直当初から難しいとは思っていました。ただそれをなにもしないで判断するのではなく、実際に思考錯誤することが自分たちにとって貴重な体験になると信じてました。自分たちだけではできない、自分たちではやらないことにチャレンジするいい機会だと思っていたので。

— 最終のゴール(発売のタイミング)は決めていた?

I:一応念頭には置いてましたけれど、どちらかといえばあまり時間を気にせず、まずはサイモンのアイデアを形にすることを優先していましたね。

— あえて強調したいポイントは?

S:メガネのデザインは初めてだったけれど、トップライン(眉毛の辺り)の見え方にはこだわったね。とても小さな調整で大きな変化を生むことが分かったし。そこを外さなければ西洋人と東洋人の骨格の違いも問題にはならなかった。

— どんな人に今回のアイテムを届けたい?

I:僕の場合は今回あくまで作り手というか、サイモンのアイデアの具現化に専念したかったので、彼がやったことでの広がりに期待したいですね。

S:WORK NOT WORKの顧客はもちろんだけど、クリエイティブでパーソナリティのある自立した人たちに届いてほしいね。

— それぞれの今後のプランは?

S:WORK NOT WORKをこれからも続けていくのはもちろん、どんな風にこの世界を捉えていくのか?というのがひとつの課題だと思う。これまではトラディショナルなアプローチもしていたけれど、モダンなファブリックにもチャレンジしていきたい。

I:今ちょうど来季の展示会中で。メインに打ち出しているのはブリッジとノーズが一体化したマン・レイというシリーズです。世界で初めて実現した手法ですが、これをメインにヨーロッパでも展開する予定です。そういう具体的なお話を伝えつつも、僕らは温故知新をテーマに自分たちが作りたいものを形にしてきたので、あまりマーケティングを意識することなく、そのアイデアで市場を刺激し続けたいですね。

COLLABORATION PRODUCT

WORK NOT WORK × ayame
商品名:DEXTER
価格:¥33,000 (税8% ¥35,640)
発売日:6月23日(金)
先行予約:6月6日(火) 12:00〜
URBAN RESEARCH ONLINE STORE / ZOZOTOWN

PROFILE

Simon Taylor (サイモン・テイラー)

1965年イギリス生まれ。Bath Academy of Art & London College of Printingにてグラフィックデザインを学ぶ。Tomato the celebrated art & design collectiveの創設メンバー。

1990年より国際的な活動を開始し、ウェアのデザインや「Johnny Conquest(ジョニー・コンクエスト)」名義での音楽プロデュースやTVコマーシャルのディレクティング、Danny Boyle(ダニー・ボイル)やMichael Caton-Jones(マイケル・ケイトン=ジョーンズ)といった映画監督等の作品のタイトルシークエンスなどを手掛けた。そのほか、世界的に名高いバンドであるUnderworld(アンダーワールド)のミュージックビデオやビジュアルプロジェクトをディレクション、2004 Barcelona Expo on Cultural identity、the 2008 International Expo in Zaragoza, Spain等への執筆やフィルムプロジェクトのディレクションを行っている。最近ではTomatoの活動としてLondon Olympic parksへのインスタレーションをデザインした。

一方で定期的にワークショップやレクチャーの依頼を受け、活動拠点であるロンドンはもとよりイスタンブールやロッテルダムなどでのフェスティバルやイベントで講義や講習を行っている。また彼はBBCでの作品でD&AD銀賞を、公共での安全運転を促すプロモーション作品で銅賞を受賞しているほか、Tomatoのメンバー等と共に、Music week magazines Record Sleeve of the Yearやthe 2010 Studio of the year awardを受賞している。更には東京のReed Space galleryにて自身の作品を紹介するエキシビションも開催し、そのほか日本、韓国、ドイツ、スペイン、アメリカ、ロンドンでのグループ展にも参加している。

また沖縄の国際的なプロモーションプロジェクトや国連の映像作品を手掛け、ウェアブランドのWORK NOT WORKのディレクションを行っている。

> Tomato Web Site

今泉 悠 (いまいずみ ゆう)
ayame 代表 / デザイナー

茨城県生まれ。2009年、ayame設立。
温故知新を基に、いつの時代も色褪せることなく美しいと称されるカタチの創造を目指し、世界最高峰の技術を誇る福井県鯖江市の熟練した職人による質の高い製品を追求。
自社ブランドのみならず、国内外のジャンルレスなブランドのアイウェアデザインやディレクションを行う。
2016年、SWANSとの協業したスポーツサングラスがアイウェアオブザイヤーを受賞。

> ayame Web Site